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賃貸の退去費用の相場は?入居者が支払う費用のルールもわかりやすく解説!

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退去費用はいくら?のイメージイラスト

賃貸物件の退去費用について、徹底解説します!相場はいくらなのか、退去時にどのような考え方で請求されるのかを詳しく説明します。

退去費用を抑えるコツも紹介します。ぜひ参考にしてください。

監修 舟木 啓太
宅地建物取引士
行政書士試験合格者

不動産屋の経験は5年以上。累計2000件を超える契約業務に携わった実績がある。単身・カップル・ファミリーなど幅広い世帯の部屋探しを専門知識でサポート。宅建士の資格を活かして、審査から入居開始後の不安まで解消できるのが強み。

そもそも退去費用とは?

「退去費用」とは、お部屋を退去する際にかかるハウスクリーニング費用と原状回復費用の合計額です。

ハウスクリーニング費用とは、お部屋の全体的な清掃を業者に依頼するための費用です。お部屋の使用状況に関係なく、必ずかかります。

原状回復費用とは、入居する前の状態に戻すための修繕費用です。お部屋の使用状況が悪いほど、原状回復費用は高くなります。

入居時に敷金を支払っている場合は、退去時に敷金から退去費用が差し引かれます。以下の図のように敷金が余れば、残金は1ヶ月以内を目安に返してもらえます。

退去時の敷金精算イメージ図

敷金だけでは清算しきれなかった場合は、差額を支払います。敷金0円の物件の場合は、退去費用を支払います。

敷金が「償却」「敷引き」となっている契約は、敷金を返してもらえません。返ってこない敷金は退去費用に充てられるのが通常ですが、貸主や管理会社次第で退去費用を請求されます。

敷金ではなく「保証金」という名目で支払っていた場合も、契約内容によって退去時の取り扱いが異なります。退去時に慌てないように、入居する際に契約書にしっかり目を通しましょう。

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退去費用の相場は?

退去費用に明確な相場はありません。契約内容やお部屋の広さによって金額が変わるからです。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でルールが決まっているので、目安はわかります。東京都は別途「賃貸住宅紛争防止条例」で基準を設けていますが、ほぼ同じです。

原則として、借主が負担するのは故意(わざと)または過失(不注意)による修繕費用のみです。

普通に使っていて傷んだ場合(通常使用)や、時間の経過で傷んだもの(経年劣化・経年変化)は、貸主(大家さん)が負担します。

修繕費用の相場

退去費用全体の明確な相場はありませんが、部分ごとに修理するのにどのくらい費用がかかるかの相場を紹介します。

以下は、直すのに単純にいくらかかるかの相場です。入居者と借主どちらが負担するかわかれば、請求される目安がわかります。

箇所/単位 修繕費用の相場
壁紙の張り替え/㎡ 1000~1500円
ふすまの張り替え/1枚 2000~4000円
畳の表替え/1畳 4000~9000円
畳の裏返し/1畳 4000~6000円
障子の張替え/1枚 2000~4000円
キッチンの油汚れの清掃 10000〜25000円
フローリングの張り替え/1畳 20000~60000円
クッションフロアの張替え 20000~60000円

トイレやお風呂は、交換が必要になると10万円を超えるほど高額です。普通に使っていれば請求されることはありませんが、壊してしまった場合は早めに管理会社に相談しましょう。

敷金が返ってくる確率

リクルート住まいカンパニーが2万人におこなった「引越しに関する実態把握調査」アンケート結果によると、敷金が返ってきた人は全体の31.5%でした。

下の表で、返金された敷金の平均額を間取り別にまとめました。

間取り 返金された平均額
ワンルーム 約29000円
1K 約37000円
1DK 約41000円
1LDK 約67000円
2K 約34000円
2DK 約49000円
2LDK 約66000円
3LDK 約81000円
全体 約50500円

参考:リクルート住まいカンパニー「引越しに関する実態把握調査」

追加費用を請求された場合の平均額

追加費用を請求された場合の平均額は約11万円です。退去費用が敷金だけでは清算できず、返金された人が31.5%なので、全体の68.5%は追加費用を請求されています。

敷金が0円の契約の人も含まれていますが、全体の半分以上の人が退去時に追加費用を支払っています。

間取り 追加で支払った費用の平均額
ワンルーム 約69000円
1K 約77000円
1DK 約91000円
1LDK 約126000円
2K 約92000円
2DK 約117000円
2LDK 約148000円
3LDK 約169000円
全体 約110000円

参考:リクルート住まいカンパニー「引越しに関する実態把握調査」

退去費用は、お部屋が多く広いほど高額になる傾向にあります。敷金が戻ってくるどころか追加で請求されてしまうのは、ダメージが大きいので防ぎたいところです。

退去費用をめぐるトラブルの例

日本賃貸住宅管理協会の統計によると、入居中~退去までのトラブルを経験した人は全体の30.3%でした。そのうち、退去費用に関するトラブルには以下のようなものがあります。

退去費用に関するトラブル

入居者と貸主で退去費用の折り合いがつかないと、最終的には法律問題になります。請求がガイドラインに沿った内容であれば、支払ったほうが良いです。

退去費用の金額が妥当かどうか確認したいときは、不動産屋だけでなく、法律の専門家にも相談しましょう。

単に支払わずに無視する方法をとると、緊急連絡先や連帯保証人に山ほど連絡が入って迷惑をかけてしまいます。入居時に契約内容をしっかり把握しておくことがもっとも大切です。

退去費用の実例

当サイト引っ越しまとめで実施したアンケート結果から、退去費用の実例を紹介します。

家賃4.5万円の1K:Kさんの場合

・喫煙者
・敷金1ヶ月
・住んだ期間:2年
入居時に払った敷金 4.5万円
原状回復費用 7.5万円
ハウスクリーニング代 4万円
退去時の支払い 7万円

ハウスクリーニング代だけで済めば、敷金は5千円返ってくる計算です。喫煙が原因の原状回復費用が高くついたため、退去時の支払いが高額になっています。

タバコのヤニの汚れや、臭いがひどい場合は壁紙が全面張替えになります。故意・過失に該当するので、すべてKさんの負担です。

エアコンや換気扇にも汚れや臭いがつくと、退去費用はより高額になります。Kさんの場合は7万円で済んで良かったとも考えられます。

家賃8万円の1K:Sさんの場合

・非喫煙者
・敷金あり
・住んだ期間:4年
入居時に払った敷金 8万円
原状回復費用 1万円
ハウスクリーニング代 3万円
退去時の支払い 0円(敷金4万円返金)

Sさんはお部屋を綺麗に使っていたので、敷金が半分返ってきました。多少の傷は普通に住んでいれば付くものと判断され、特に請求されなかったそうです。

キャスター付きの椅子で床を凹ませた点は、補修費用を請求されたとのことです。置くだけの家具による傷は通常使用と判断されますが、動かすもので付いた傷は補修費用を請求されます。

家賃6.5万円の1K:Aさんの場合

・非喫煙者
・敷金無し
・住んだ期間:3年
入居時に払った敷金 0円
原状回復費用 2万円
ハウスクリーニング代 3万円
退去時の支払い 5万円

Aさんは敷金無しだったので、退去費用は原状回復費用とハウスクリーニング代で5万円でした。

契約の際にあまり説明を聞いて無かったらしく、退去時に支払うものがあるとは思わなかったそうです。認識しておかないと、思わぬ請求でトラブルになりがちです。

原状回復費用の負担はどう分ける?

ハウスクリーニング

原則は、借主が負担するのは故意(わざと)または過失(不注意)による修理費用のみです。通常使用・年数の経過による修繕は貸主が負担します。

ただし、ガイドラインの内容よりも契約書の内容が優先されます

ハウスクリーニング費用は、ガイドラインによると貸主が負担すべきものです。しかし、実際はほとんどの契約書の特約で、ハウスクリーニング費用を借主負担に修正しています。

ハウスクリーニングの費用は、お部屋の広さなどで相場があるので紹介します。

ハウスクリーニング代の相場

間取りごとに、ハウスクリーニング代の相場をまとめました。お部屋の広さだけでなく、汚れのひどさや清掃業者によっても値段は前後します。

ハウスクリーニングの業者は自分では選べません。貸主指定の業者を使うので、金額が相場からかけ離れている場合は交渉してみましょう。

間取り ハウスクリーニング費用
ワンルーム~1K 30000~40000円
1DK~2LDK 40000~70000円
3LDK~ 70000~100000円以上

入居者が負担する費用

国土交通省のガイドラインを元に、入居者が負担する費用をまとめました。故意(わざと)または過失(不注意)を具体的にした内容です。

入居者には、自分の持ち物よりは大切に扱う義務(善管注意義務)が課されます。以下の内容は義務違反と評価されるものも含まれています。

・なんらかの作業でついた引っかき傷
・冷蔵庫下にできたサビが原因の傷み
・雨や水漏れを放置してできた床の色落ちや傷み
・飲み物や料理をこぼしたことによるシミやカビ
・キッチンの油汚れ
・結露の放置によるシミやカビ
・エアコンからの水漏れの放置による腐食
・タバコなどのヤニ汚れや臭い
・くぎ穴、ネジ穴
・天井に直接つけた照明器具の跡
・ステッカーや落書きなどの故意の汚損や破損
・ペットによる傷や臭い
・コンロ置き場や換気扇などの油汚れやすす汚れ
・水回りのカビや垢
・手入れ不足による設備の破損
・誤った使い方による設備の破損
・鍵の紛失や破損によるの鍵交換

汚れは、ハウスクリーニングでは取れないレベルのものを指します。通常使用と評価されれば、追加での請求はありません。

貸主が負担する費用

国土交通省のガイドラインを元に、貸主が負担する費用をまとめました。以下の内容を借主負担にするためには、基本的に契約書に書く必要があります。

・専門業者によるハウスクリーニング
・エアコンの内部洗浄
・家具の設置による凹みや設置跡
・フローリングや畳の日焼け
・テレビや冷蔵庫などの電気ヤケによる黒ずみ
・壁に貼ったポスターや絵画の跡
・画鋲やピンなどの小さい穴
・エアコン設置による壁のビス穴、跡
・壁紙の日焼け
・経年劣化による網戸の張り替え
・地震などの自然災害で破損したガラス
・キッチンやトイレの消毒
・バスタブの交換
・機器の寿命による設備の故障
・フローリングのワックスがけ
・次の入居者募集のための畳の裏返し、表返し
・破損や紛失などがない場合の鍵の取り換え

長く住めば退去費用は安くなる

入居者負担になる部分でも、長く住めば安く済むこともあります。「経過年数を考慮する」「経過年数は考慮しない」など、契約書に記載されていることも多いです。

例えば、壁紙について「経過年数を考慮する」と書いてある場合、新品ならほぼ100%の修繕費用がとられますが、3年住めば50%になり、6年でほぼ0%になります。

国土交通省のガイドラインでは、壁紙の耐用年数は6年で、6年以上住めば壁紙の残存価値は1円として計算されます。

設備の耐用年数を以下にまとめました。経過年数を考慮する契約内容なら、長く住んだほうが退去時の負担は減ります。

耐用年数 設備
5年 流し台
6年 壁紙、カーペット、エアコン、インターホンなど
8年 書棚、たんす、戸棚などの金属製ではない家具
15年 便器、洗面台の給排水設備、金属製の家具など

原状回復費用を入居者負担にする場合は、できるだけ最小単位で修繕するルールがあります。

例えば、床に穴が開いていて1㎡単位で張り替えればいいところを、入居者負担で全室張り替えることはできません。

退去費用を安く抑えるコツ

ふきんとスプレー

ハウスクリーニング費用をとられるからといって、自分での掃除を怠るのはおすすめしません。退去費用を安く抑えるコツは「自分で掃除すること」です。

お部屋を出るときは「退去立会い」といって、貸主か管理会社の担当者と一緒に、お部屋をチェックします。

退去立会いのときにお部屋が綺麗だと、印象が良いです。「大事に使っていてくれたんだな」と思ってもらえれば、雑に扱ってきた人よりは確実に費用を抑えてもらえます。

退去立会いまでに荷物を全て出して、掃除が完了している状態にしましょう。以下で、掃除のコツを紹介します。

壁はヤニ汚れに気を付ける

壁は変色していても、基本的に経年の傷みとして扱ってもらえます。しかし、タバコやお香のヤニ汚れがある人は、張替え費用を請求される覚悟が必要です。

ヤニ汚れは、中性洗剤を薄めて激落ちくん(メラミンスポンジ)で、目立たない箇所を軽くこすってみると良いです。

汚れが落ちるなら、その後に雑巾で拭き取れば綺麗になります。ただし、汚れがひどい場合は中途半端に掃除すると汚れが広がり、目立つので諦めましょう。

床は傷を説明できるようにしておくと良い

床は掃除機をかけて、軽く雑巾がけしておく程度で大丈夫です。傷がある場合は、どのように付いた傷なのか説明できるようにしておきましょう。

家具を置いていただけの凹みなら、通常使用として扱ってもらえます。不注意で付いた傷であれば、修繕費用を請求されます。

お風呂場とトイレ

お風呂場とトイレは、ゴムパッキンなどのカビがひどいと目立ちます。可能であれば、カビキラーなどで綺麗にしておきましょう。

頑固な汚れの場合は、使わなくなった歯ブラシなどでこすると落ちやすくなります。鏡のうろこ汚れは、100均などで買える専用スポンジか激落ちくんでこすると落ちやすいです。

キッチンは換気扇をチェックすべき

キッチンは、換気扇の油汚れを掃除しておいたほうが良いです。初見で油汚れがひどすぎると、交換費用を請求されるおそれがあります。

全般的に「日常的に掃除していればこうはならない」と判断されると、追加費用を請求されます。

窓ガラスとベランダ

窓ガラスとベランダは通常の掃き掃除、拭き掃除だけで大丈夫です。窓付近の壁紙がカビてしまっている人は、追加費用を請求される可能性があります。

掃除では取り切れない状態になっている場合は、張替え費用を請求されます。可能な限り落としておきましょう。

高額請求されてもはすぐに支払わない

アパート解約書類

退去時の立会いが終わると同時に、鍵を渡して帰るのが通常の流れです。立会い後は、契約期間が残っていてもお部屋に入れなくなります。

その場で主張すべき内容を言わずにいると、損をする可能性が高くなります。例えば、入居時からある傷を指摘されたら必ず説明してください。

退去費用の見積もりは必ずもらいましょう。見積もりをもらえない場合は、入居者負担になる可能性がある箇所を言ってもらい、メモをとってください。

金額などに納得がいかない場合は、すぐにサインせずに「専門家に相談させてください」と一旦持ち帰りましょう。サインすると、費用に合意したと扱われます。

退去費用に納得できない場合の相談先

退去費用にまったく納得ができない場合は、専門家の意見を聞くべきです。通話料金だけで相談できる窓口を以下で紹介するので、参考にしてください。

大切なのは、契約する際に内容をよく読むことと、なるべく大事に使用することです。

また、交渉はなるべく丁寧な態度で臨みましょう。印象が良いほうが、話し合いに応じてもらいやすいです。

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